滋賀県湖南市で木材、合板、住宅設備の販売、NCルーター加工の材木屋。株式会社 谷與(タニヨ)

木材・合板・新建材・住宅設備・木材、合板加工

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木の知識

木のはなし

木とは大変すばらしいもので、有機的な暖かみもあるし、手に触れる暖かみもある。
そして全く同じ物がありません。
しかし、木が生きていた故に縮んだり、反ったり、曲がったり、割れたり、虫等にやられたりという『くるい』の欠点もあります。

木の精度は『乾燥』で決まる

木は生きた素材だけに、家が建った後も環境に応じて乾燥収縮します。収縮が激しければくるいやそりが生じるため、木材はしっかり乾燥させることが重要です。乾燥は、含水率をある一定まで全体にむらなく下げることを目的としていて、家の強度を保つだけではなくて、腐朽菌の活動を防止する役割も果たします。
国産材の乾燥には『天然乾燥』と『人工乾燥』があります。天然乾燥には『葉枯らし』や『桟積み』、『はさみ掛け』があります。天然乾燥は木にストレスが少ないので、時間とともに木の色つやが出てきます。一方人工乾燥は短時間で乾燥させることができ、天然乾燥では到達できない含水率にまで乾燥させるというメリットがあります。

水分の抜けによる収縮

木材は成長する過程の中で光合成や、栄養の伝達のためにも多量の水を必要とするため、木が伐られてその水分が抜けていくと木の収縮が始まっていきます。また、木の若い年輪部は柔らかく活発水分を多く含んでいます。結果、乾燥による収縮は以前にできた年輪よりも大きくなります。日本では、構造体に『芯持ち材』を使うことが多いですが、これが乾燥していくときには、外側や木口が先に乾燥収縮するから表面に割れとして現れます。

樹の生長における地形

樹は生長のため、より多くの光を浴びようと重力に反抗して様々な線を描いて伸びます。その樹を支えるために細胞の中にまっすぐ伸びた樹とは違う不均等な力が蓄えられます。板や角材に形が変えられるたびに、蓄えられた力はその形になって全体として力の釣り合った形になろうとして、反ったり、曲がったり、大きく割れたりします。

強度を増していく乾燥と収縮

樹のくるいは木材の欠点でもありますが、反面木材の組織が結合して強度が増していくという利点もあります。硬化は数百年間進み、日本古来の木造建築は木材の癖が木のくるいを殺し合い建物全体が固める役目をしていました。
欠点と見るかどうかは、人間の視点の問題です。

木材乾燥の現状

木材のくるいを少なくし利用しようするとき最も適した方法は、日差しと風通しを調節し長時間かけてゆっくり乾燥させる自然乾燥です。しかし自然乾燥には労力と広い場所、時間が必要です。一昔前なら家を建てるには時間をかけたし、乾燥は建ってからでも進みました。
乾燥した木材が必要になったのは、全室暖房の普及、建物の気密性が求められるようになったからです。また建築工法に金物の使用が多くなり、木が縮めば金物が緩み建物の機密が保てないということも起こるので、乾燥した木材を使うということが必要になるのです。

木は体に、環境にいいと漠然に理解しておられる方がいるのではないでしょうか?
ここでは科学的視点から木を見てみることにしましょう。

木は炭素の貯蔵庫

[カーボン.シンク・プロジェクト推進事業報告書]1996 木は異常気象、地球温暖化に影響を与えるといわれている二酸化炭素を葉から吸い、根からの水分と太陽エネルギーによって成長します。詳しく見ると、大気中から二酸化炭素として吸収した炭素は光合成によって樹幹内にセルロースやリグニンという炭素化合物として固定されます。木が伐採された後も炭素の木の内部で固定されたまま続きます。つまり、木造建築の中には、地球環境の変化に影響を及ぼす二酸化炭素が形を変えてストックされているのです。

都市は森

木の中に炭素がストックされているならば、あなたの木造の家が、これから立てる木造の家がただの箱と考えるのか、上記の項目の木が二酸化炭素をストックしていると考えるのかで、家と地球環境についての配慮が全く変わるのではないでしょうか?
また、『伐ったら植える』というシステムがしっかり守られていれば、二酸化炭素を蓄える樹が新たに増えるわけです。また、リサイクルにより木の使用期間が延びれば、その木の生育に十分な時間を与えることができます。
つまり、木の生長量が木材の使用量が上回っていれば大気中の二酸化炭素を少なくすることができるのです。

エコロジカルな素材

[省資源省エネルギー型国土建設技術]1993

木の生長には他の建築資材と違って作り出すエネルギーは格段に少ないのです。伐採、運搬等にはエネルギーは使いますが、木の生長には自然の中にあるものだけ。他の資材は化石燃料消費が伴い二酸化炭素を排出することになります。整理すると

1.木は自らの体内に光合成により炭素を溜め込む。
2.木材は製造エネルギーが少ない。つまり二酸化炭素の放出がすくない。
3. 最終段階で木をエネルギーを生み出す燃料として使える。

とここまで述べたことは、木全般にいえることです。

比重があるほど強度がある

木材にとって比重は大変重要です。木材は多孔質物質で細胞内にはたくさんの空隙があります。空隙を除けば木の種類に関係なく1.5ほどで水に沈みます。バルサで0.1、大きなものでリグナムバイタの1.3です。比重の違いは空隙の割合の差です。比重の高いものは密度が濃く、少ないものは空隙だらけと言うことです。つまり比重の大きなものは強度高いと言えます。
 また比重が大きいものは熱伝導率が高いので、高比重なものは冬冷たく感じ、低比重なものは暖かく感じます。

木は鉄よりつよい?

よく、木は鉄よりも強いということを聞きますが、これは同じ重さの木と鉄を比べたときの強さです。と言うことは、同じ強度の建物を造るのには木造の方が軽くできるということになります。地震力は建物の重さ×加速力なので建物が軽いとその分建物にかかる地震の力は少なくて済むと言うことになります。

鉄伝導率と断熱効果

[静岡大学農学部研究報告36]1987年
熱伝導率は熱の伝わりやすさを表す単位ですが、木材は鉄やコンクリートに比べると熱伝導率はかなり低いといえます。ということは、木材に含まれる空気が熱伝導を妨げるのです。木材は優れた断熱材なのです。 マウスで実験した結果があります。木と鉄とコンクリートの箱にマウスを飼い子供を産ませ生長や行動を調べる実験です。

なんと子マウスの生存率は木の箱90%、鉄の箱50%、コンクリートの箱4~5%でありました。この結果でわかることは、赤ちゃんマウスの熱が箱の違いで奪われ、また母マウスの授乳時間にも影響がありました。母マウスは腹這いになって赤ちゃんマウスにお乳を与えますが金属、コンクリートの箱では体が冷え授乳時間が短くなります。
この実験はマウスですので人間には直接当てはまりませんが参考にはなります。事実熱が奪われるとストレスが生じ落ち着きが無いことが認められています。ですから居心地の良い部屋をつくるためにはただ暖房温度を考えるだけではなく、肌に直接触れる素材をもっと慎重に考えた方が良いと思います。

木が腐るわけ

[静岡大学農学部研究報告36]1987年
熱伝導率は熱の伝わりやすさを表す単位ですが、木材は鉄やコンクリートに比べると熱伝導率はかなり低いといえます。ということは、木材に含まれる空気が熱伝導を妨げるのです。木材は優れた断熱材なのです。
マウスで実験した結果があります。木と鉄とコンクリートの箱にマウスを飼い子供を産ませ生長や行動を調べる実験です。

鉄伝導率と断熱効果

木が腐るのは腐朽菌によるものです。腐朽菌がつかないようにするためには水分が停滞しないようにすることが大切です。腐朽菌が生育する条件は、酸素と適度な水分、適当な温度、養分があることです。酸素と適当な温度を断つことは難しく、木自体が養分なので、結局は水分をコントロールするしかありません。浴室に続く洗面所の床は濡れたら拭く、また使用後窓を開けて換気を図る等日頃のコントロールが必要です。
考えてみると、腐るということは将来廃棄できるということです。面倒なので腐らない素材をと選んではどうでしょう。腐らなくて困ることになります。最大の敵は最大の見方でもあるのです。ただのつきあい方次第なのです。

谷與の合板加工技術

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